Since2013.10~「100万人の金色のコルダ」、漫画金色のコルダ、Vitaのゲームをベースに、吉羅暁彦理事長と日野香穂子の小説を連載しています。現在単発で吉羅理事長楽章ノベライズや、オクターヴの補完テキスト、パロディマンガ無料掲載中。一部パスワードあり
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無事に一学期終了し、そして海外渡航の準備もあらかた終えた頃。
夏休み前に吉羅に言われていたように、ホテルか彼の自宅での宿泊の選択を迫られていた香穂子は、海に泳ぎに行きたいので海近くのリゾートホテルに泊まりたいと彼にねだっていた。
場所やその他の条件は吉羅に任せると言い、彼は快諾してくれた。
少しして、吉羅は七月の夏休みを少し過ぎた頃に、伊豆のリゾートホテルの予約を取ったと知らせてくれた。
「本当なら、沖縄辺りにでも連れて行ってあげたいがね。今の段階では無理だしな」
今の……とは、吉羅と交際していると公にはせず、あくまでも指導者としての立場の吉羅と、その彼に導かれている香穂子、という位置づけだろうか。
「今年は時間的な余裕がなさすぎる。来年、晴れて君が大学生になったら南の方の島に泊りがけででも出かけよう。――それこそ何泊かする予定で」
香穂子は予め冬海の家に泊まると家族には事前に許可を得ており、冬海には実際はそうではないが、どうか内密にと話してある。
おとなしく引っ込み思案ではあるが、香穂子を慕ってくれている冬海は、詳しいことを突っ込むこともなく香穂子の願いを了承してくれた。
吉羅と親しく交際しているということを彼女に打ち明けるべきかどうか迷ったが、以前、天羽らと話している時に、きっと香穂子が吉羅を憎からず思っていることは冬海にも知られているはず。
天羽のように、鋭く突っ込んでくることもない彼女には、あえて知らせるのも今は控えておこうと思った。
付き合っているということは、当然身体的な接触も伴う。
吉羅と体の関係にまで及んでいるというのを、わざわざ自分から知らせるようで恥ずかしかったから、カミングアウトを躊躇してもいた。
吉羅の仕事は、一泊二日のその旅程キープのために少々予定を詰めてあった。
献血騒動からはとうに立ち直り、理事長室での書類の仕事や、理事会や対外的な折衝ごとなど、彼は忙しく動き回っている様子だった。
――香穂子は渡航の準備をほとんど完了させ、そして夏休みの宿題も、事前にある程度終わらせておくことにした。
小旅行に出かける前には、吉羅とは食事をする程度の時間ほどしか会えずにいた。
その会食の場でホテルを取ったこと、香穂子の希望通りに泳げるように水着持参、その他の遊び道具等はホテルやビーチで借りられるので不要、という説明を受けていた。
吉羅の自宅での宿泊経験はあるが、遠くまで出かけて彼と一泊というのは初めてのことだ。
彼が運転してくれる車に同乗し、まずホテルにアーリーチェックインを済ませてからホテルの客しか入れない、プライベートビーチでひと泳ぎをする計画を提示された。
出発の当日の朝。
あまり大仰な荷物にならないよう、一泊分の着替えと水着程度のものを鞄に詰めて、バスで待ち合わせ場所のターミナル駅へと出かけた。
駅のロータリーには、彼の黒い外車が停まっている。
相変わらず時間より前に来ている彼にほっとすると同時に、律儀なところがある吉羅に微笑ましい気持ちになった。
彼の車に乗り込むけれど、まずはドライブになる。
これから彼と遠くへ……といっても隣県に出向き、新しいリゾートホテルに一泊する。
今までのデートとはまるっきり違う、一泊で遠出という新鮮な体験が香穂子の胸を弾ませていた。
気取りすぎないカジュアルな、でも可愛らしいミニスカートを穿いてみた。
「プライベートビーチって……なんかすごいですね。本当に、宿泊客しか入れないんですか?」
「ああ、そういう建前になっているね。厳密な法律などはないんだが。その方が、人目を気にせずにいろいろと楽しめるだろう?」
吉羅が香穂子の膝上のミニスカートに視線を走らせたのを感じ、恥ずかしくなった。
ホテルの傍にある店で軽く昼食を摂り、それから若干早めにチェックインをする。
一緒にカウンターで手続きをする吉羅が、彼の住所と氏名の下に「香穂子」と続けて書いたのを見て、胸がときめく。
兄妹でこんなホテルに来る訳がないし、名前の連ね方は夫婦を装っているのだとしか思えない。
内装も外装も美しいハイグレードなホテルに足を踏み入れた時から、香穂子はドキドキが止まらない。
ホテルの最上階、オーシャンビューの部屋に入って、窓の外の眺めに夢中になる。
「うわあ……すごい!きれいな海……」
「今日は適度に暑くて、海水浴には最適だね」
「ですね。……海なんて、もう何年かぶり……早く行きたいな」
ついそんなことを正直に話す香穂子に対し、吉羅が荷物から何か袋を取り出し、彼女に手渡した。
「……なんですか、これ?」
「浴室で、それに着替えておいで。私はこっちで着替えるから」
香穂子は言われるまま浴室へと向かったが、その袋の中身を改めて唖然とした。
ここ数年急に流行ってきた、所謂三角ビキニという、布地の極端に少ない水着だった。
これに着替えろとは、ちょっと大胆すぎないだろうか……
香穂子は自前の水着でワンピースと、上がハーフトップで下はスカートのセパレートと二着持ってきていた。
それを着ようと思っていたのに……
胸の前にビキニのブラを当てると、かろうじてパッドが入っているので、乳首が透けたりする心配はなさそうだ。
下のショーツもかなりきわどくて、前はともかくお尻の部分がだいぶ見えてしまいそうなカッティングがなされている。
白をベースにパステルカラーでハイビスカスが描かれた可愛い生地と対照的に、もはや水着と称するよりもセクシーインナーのようなデザインに、香穂子はかなり躊躇していた。
でも、自前の水着を着たとしても、吉羅にこちらに着替えろと言われるだろう。
おそるおそるそれを着用してみるが、高校生に相応しいとは到底思えない、体の九割が露出してしまう大胆すぎるデザインに、香穂子は羞恥が抑えられなかった。
最近になって膨らみが増してきた胸はCカップになり、それが寄せ上げブラとパッドのせいで必要以上に胸の谷間が強調されている。
全体的にほっそりとした香穂子なのに、そんな胸の存在感がひときわ目立つ。
そして下のショーツは……
お尻の肉が半分出ているようで、とても落ち着かない。
「……日野君。まだかね?」
香穂子がいつまでも浴室の脱衣所から出てこないので吉羅の声がかかり、同時に脱衣所の扉が開けられてしまった。
「あっ――やっ、開けないで」
扉を押さえようとしても、もう遅かった。
「ああ、もう着替え終わっていたのか。……よく似合っているよ」
彼こそもうとっくに水着姿になっているが、その視線が、香穂子の体中を文字通りに嘗め回すように、あちこちを這い回っているのかわかる。
「あの、お願いです、理事長。……せめて、これ下にパレオとか、私が持ってきたスカートとか穿いちゃダメですか?」
「それは、そういう組み合わせで売られているということは、そのまま着て泳ぐべきだと思うんだがね」
一応訊いてはみたが、やっぱりダメか……
香穂子は日焼け止めを取り出して体に塗ろうとしたが、吉羅に取り上げられてしまった。
「私が塗ってあげるよ」
「えっ」
夏休み前に吉羅に言われていたように、ホテルか彼の自宅での宿泊の選択を迫られていた香穂子は、海に泳ぎに行きたいので海近くのリゾートホテルに泊まりたいと彼にねだっていた。
場所やその他の条件は吉羅に任せると言い、彼は快諾してくれた。
少しして、吉羅は七月の夏休みを少し過ぎた頃に、伊豆のリゾートホテルの予約を取ったと知らせてくれた。
「本当なら、沖縄辺りにでも連れて行ってあげたいがね。今の段階では無理だしな」
今の……とは、吉羅と交際していると公にはせず、あくまでも指導者としての立場の吉羅と、その彼に導かれている香穂子、という位置づけだろうか。
「今年は時間的な余裕がなさすぎる。来年、晴れて君が大学生になったら南の方の島に泊りがけででも出かけよう。――それこそ何泊かする予定で」
香穂子は予め冬海の家に泊まると家族には事前に許可を得ており、冬海には実際はそうではないが、どうか内密にと話してある。
おとなしく引っ込み思案ではあるが、香穂子を慕ってくれている冬海は、詳しいことを突っ込むこともなく香穂子の願いを了承してくれた。
吉羅と親しく交際しているということを彼女に打ち明けるべきかどうか迷ったが、以前、天羽らと話している時に、きっと香穂子が吉羅を憎からず思っていることは冬海にも知られているはず。
天羽のように、鋭く突っ込んでくることもない彼女には、あえて知らせるのも今は控えておこうと思った。
付き合っているということは、当然身体的な接触も伴う。
吉羅と体の関係にまで及んでいるというのを、わざわざ自分から知らせるようで恥ずかしかったから、カミングアウトを躊躇してもいた。
吉羅の仕事は、一泊二日のその旅程キープのために少々予定を詰めてあった。
献血騒動からはとうに立ち直り、理事長室での書類の仕事や、理事会や対外的な折衝ごとなど、彼は忙しく動き回っている様子だった。
――香穂子は渡航の準備をほとんど完了させ、そして夏休みの宿題も、事前にある程度終わらせておくことにした。
小旅行に出かける前には、吉羅とは食事をする程度の時間ほどしか会えずにいた。
その会食の場でホテルを取ったこと、香穂子の希望通りに泳げるように水着持参、その他の遊び道具等はホテルやビーチで借りられるので不要、という説明を受けていた。
吉羅の自宅での宿泊経験はあるが、遠くまで出かけて彼と一泊というのは初めてのことだ。
彼が運転してくれる車に同乗し、まずホテルにアーリーチェックインを済ませてからホテルの客しか入れない、プライベートビーチでひと泳ぎをする計画を提示された。
出発の当日の朝。
あまり大仰な荷物にならないよう、一泊分の着替えと水着程度のものを鞄に詰めて、バスで待ち合わせ場所のターミナル駅へと出かけた。
駅のロータリーには、彼の黒い外車が停まっている。
相変わらず時間より前に来ている彼にほっとすると同時に、律儀なところがある吉羅に微笑ましい気持ちになった。
彼の車に乗り込むけれど、まずはドライブになる。
これから彼と遠くへ……といっても隣県に出向き、新しいリゾートホテルに一泊する。
今までのデートとはまるっきり違う、一泊で遠出という新鮮な体験が香穂子の胸を弾ませていた。
気取りすぎないカジュアルな、でも可愛らしいミニスカートを穿いてみた。
「プライベートビーチって……なんかすごいですね。本当に、宿泊客しか入れないんですか?」
「ああ、そういう建前になっているね。厳密な法律などはないんだが。その方が、人目を気にせずにいろいろと楽しめるだろう?」
吉羅が香穂子の膝上のミニスカートに視線を走らせたのを感じ、恥ずかしくなった。
ホテルの傍にある店で軽く昼食を摂り、それから若干早めにチェックインをする。
一緒にカウンターで手続きをする吉羅が、彼の住所と氏名の下に「香穂子」と続けて書いたのを見て、胸がときめく。
兄妹でこんなホテルに来る訳がないし、名前の連ね方は夫婦を装っているのだとしか思えない。
内装も外装も美しいハイグレードなホテルに足を踏み入れた時から、香穂子はドキドキが止まらない。
ホテルの最上階、オーシャンビューの部屋に入って、窓の外の眺めに夢中になる。
「うわあ……すごい!きれいな海……」
「今日は適度に暑くて、海水浴には最適だね」
「ですね。……海なんて、もう何年かぶり……早く行きたいな」
ついそんなことを正直に話す香穂子に対し、吉羅が荷物から何か袋を取り出し、彼女に手渡した。
「……なんですか、これ?」
「浴室で、それに着替えておいで。私はこっちで着替えるから」
香穂子は言われるまま浴室へと向かったが、その袋の中身を改めて唖然とした。
ここ数年急に流行ってきた、所謂三角ビキニという、布地の極端に少ない水着だった。
これに着替えろとは、ちょっと大胆すぎないだろうか……
香穂子は自前の水着でワンピースと、上がハーフトップで下はスカートのセパレートと二着持ってきていた。
それを着ようと思っていたのに……
胸の前にビキニのブラを当てると、かろうじてパッドが入っているので、乳首が透けたりする心配はなさそうだ。
下のショーツもかなりきわどくて、前はともかくお尻の部分がだいぶ見えてしまいそうなカッティングがなされている。
白をベースにパステルカラーでハイビスカスが描かれた可愛い生地と対照的に、もはや水着と称するよりもセクシーインナーのようなデザインに、香穂子はかなり躊躇していた。
でも、自前の水着を着たとしても、吉羅にこちらに着替えろと言われるだろう。
おそるおそるそれを着用してみるが、高校生に相応しいとは到底思えない、体の九割が露出してしまう大胆すぎるデザインに、香穂子は羞恥が抑えられなかった。
最近になって膨らみが増してきた胸はCカップになり、それが寄せ上げブラとパッドのせいで必要以上に胸の谷間が強調されている。
全体的にほっそりとした香穂子なのに、そんな胸の存在感がひときわ目立つ。
そして下のショーツは……
お尻の肉が半分出ているようで、とても落ち着かない。
「……日野君。まだかね?」
香穂子がいつまでも浴室の脱衣所から出てこないので吉羅の声がかかり、同時に脱衣所の扉が開けられてしまった。
「あっ――やっ、開けないで」
扉を押さえようとしても、もう遅かった。
「ああ、もう着替え終わっていたのか。……よく似合っているよ」
彼こそもうとっくに水着姿になっているが、その視線が、香穂子の体中を文字通りに嘗め回すように、あちこちを這い回っているのかわかる。
「あの、お願いです、理事長。……せめて、これ下にパレオとか、私が持ってきたスカートとか穿いちゃダメですか?」
「それは、そういう組み合わせで売られているということは、そのまま着て泳ぐべきだと思うんだがね」
一応訊いてはみたが、やっぱりダメか……
香穂子は日焼け止めを取り出して体に塗ろうとしたが、吉羅に取り上げられてしまった。
「私が塗ってあげるよ」
「えっ」
プロフィール
HN:
yukapi
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女性
職業:
派遣社員だけどフルタイム 仕事キツい
趣味:
読書。絵を描くこと、文章を書くこと。
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