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Since2013.10~「100万人の金色のコルダ」、漫画金色のコルダ、Vitaのゲームをベースに、吉羅暁彦理事長と日野香穂子の小説を連載しています。現在単発で吉羅理事長楽章ノベライズや、オクターヴの補完テキスト、パロディマンガ無料掲載中。一部パスワードあり
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香穂子は、新しく理事長に就任したという吉羅に呼び出され、放課後理事長室に出向いた。
校長室にさえろくに入ったことのない彼女には、酷い緊張が伴う訪問だった。
重そうな木製のドアをノックし、「失礼します」と言いながらドアを開く。


ドアの向こうには、以前にも会ったことのある長身の男が佇んでいた。
香穂子がヴァイオリンを手にしていた時に、自分を誰何した男、吉羅暁彦。
「待っていたよ。まあ、座りたまえ」
ソファを手で指し示され、香穂子はお辞儀しながら着席した。

「今回の理事会で、正式に理事長に就任した。改めて自己紹介させてもらおう。吉羅暁彦だ、今後ともよろしく」
「普通科二年二組の、日野香穂子です。よろしくお願いします」
頭を下げると、吉羅は右手を差し出していた。
握手を求めているのだと知り、香穂子も遅れて自分の右手を、彼の手に重ねた。

あたたかな手。香穂子よりもずっと大きな掌と、形よく伸びた指が美しい。
男性の手に触れたことがほとんどない香穂子には、新鮮で胸がドキドキするような体験だった。

対面してよく見ると、吉羅の容貌は整っており、俳優かモデルだと紹介されても信じてしまいそうなくらいの怜悧な美貌の持ち主でもある。
そんな男性に手を握られて、焦るなというのが無理だ。

吉羅は、自分の手の中にある香穂子の右手を検分する。
「なるほど、君の手は小さいな。これでは弦を押さえることも容易ではないだろう。ピアノを中途で挫折するのも、むべなるかなといった感じだな」

不躾なことをいきなり言われてしまい、香穂子はなんと返したらいいのかわからなくなって、黙った。
「この手で聴衆を満足させる演奏をするには、効果的な練習法と、専任の講師が必要だな。それは、私自身が引き受けようと思う。どうかね?」

理事長自らが香穂子を教え導く立場になると言い出すとは、予想外すぎて彼女は固まってしまった。
前回が初対面で、今回が吉羅とはまだ会って二度目だというのに、話の進捗が早すぎる。


「あの……お言葉ですが、理事長はヴァイオリン指導の経験がおありですか?」
「指導者としてのキャリアはないが、私はこの学院の音楽科出身でね。幼少時から習っていたヴァイオリン専攻をしていたんだ」
「そうなんですか?」
香穂子は意外だと言わんばかりの表情になり、目を丸くする。


「君の技術の向上をさせる自信はある。でなければ、私はこのような提案はしない。全面的に、君への支援をさせてもらう。不足なものがあれば、小さなことでも私に相談してくれたまえ。楽譜や教本、DVDやCD等が欲しければ請求してくれたまえ。すぐに用意する」


香穂子は吉羅の話を聞いていたが、どうも話がうますぎる。
ここまで支援をされる裏側には、何か条件などがあるのではないかという疑念がもたげてきた。
「……あの。私をとても買ってくださることはありがたいと思いますが、なぜこうまでしていただけるのか、私には今ひとつ納得できません。何か交換条件だとか、そういうのがあるのじゃないかと勘ぐってしまいます」

ふっ、と吉羅は鼻先で嗤った。
「察しがいいね。ますます君を気に入ったよ。……そう、君の危惧する通りに、これには条件がある」
香穂子を正面から見据える彼の唇に、微笑が浮かんでいる。
「なんだと思うかね?」
「……わかりません。何か代償を支払えとか、後で学費を返納しろとかでしたら、困ってしまいます」

吉羅は立ち上がると、テーブルを回り込んで、ゆっくりと香穂子の傍に近寄る。
「私は、そんなケチなことは言わないよ。銭金の問題ではない。ただ、代償というよりも、私が欲しいのは見返りだ」
香穂子を見下ろす長身の吉羅の口から、信じがたい言葉が発せられた。


「君が欲しい」
射すくめられるような強い視線で見つめられて、香穂子は体が痺れるように感じた。

「私が君を支援し、庇護するための報酬は、君自身だよ。日野君」
吉羅は香穂子の隣に座り、彼女の手に手を重ねる。
思いがけない事態の連続に身を硬くした香穂子は、息を呑む。


「君の心身ともに、私が面倒を見ようと言うんだよ」
とんでもないことを口走りながら、吉羅は香穂子の手を取り、唇を押し当てた。
男の柔らかな唇の感触に、今までに感じたことのなかったゾクゾクするような快さがあった。
それと同時に、恐怖心も押し寄せている。
この男は危険だ、逃れなくてはならないと、危険信号が彼女の中で明滅する。

「私に……あなたの、愛人になれと言うことですか?」
「……少し違うな。私は独身だ。君は、私を利用してくれていい。私は、君の体を堪能させてもらう。パトロンになる代わりに、君を自由にさせてもらう。そういう契約を、今君に求めているんだ」
屈辱と、言い知れない複雑な感情が香穂子の中をよぎる。
よくもこんな恥知らずな要求が出来るものだと思い、そしてどうすればこの場を切り抜けられるのかと、焦る。

香穂子の手を取ったまま、彼女をまっすぐに見入る吉羅の瞳の奥深さに吸い込まれてしまいそうな気持ちになってしまう。
氷の冷たさが凝結したような美貌の男の眼差しに、熱い欲望の翳が揺らめいている。
その焔に絡め取られてしまいそうなほど、彼は魅力的だった。

「嫌だと言えば……私は、どうなりますか?」
香穂子の唇と、声が震える。
背筋に汗が伝い落ちていくのと同時に、体の芯の力が抜けていくのを感じた。
「愚問だな。ここまで聞いておいて、君に私を拒む権利はないよ。嫌とは言わせない」

吉羅が言うが早いか、香穂子が座るソファに彼女は組み伏せられた。


「……いや!やめてください……」
「嫌がってもいい。だが、君は私の言う通りになるしかないんだよ。叫んでも暴れてもかまわないが、この部屋にはもう誰も来ない。音楽学院の理事長室だけあって、防音も完璧だ」
両方の手首を抑えつけられ、吉羅の体重をかけられてしまい、香穂子がもがいても体がまったく動かない。

「君は男性経験は、まだないんだろう?」
ビクッと香穂子の顔が震える。
「そうだろうな。私が、男というものを君に教えてあげよう。君は私に身を任せていればいいんだ」

一方的に決め付けられて、体を奪われるなんて絶対に嫌だ。
抵抗は無駄と知りつつも、香穂子は足掻くことをやめなかった。
「やめて!やめてください!」



(続きます。ハードエロ展開になりますがそれでもいいという方は拍手をお願いします♪)

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吉羅理事長に呼び出される1話から、かほたんが処女を奪われる18話(ここらへん繰り返しPVの数がすごく多かった辺りデス)
何度も体を重ねてやられまくり、ピロートークをしている29話までです。

ちょっと書き足しがしてあり、理事長の容姿の描写とか連載時より細かくなっていたりします。
どうぞよろしくお願いします<(_ _)>

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yukapi
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読書。絵を描くこと、文章を書くこと。
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